2024年7月28日(日)、一般社団法人和食文化国民会議※と学校法人服部学園の共催により、「子ども和食セッション(食育体験イベント)」が服部栄養専門学校で開催されました。
このイベントは、小学校4~6年生を対象に「和食」と触れる機会を提供し、関心を高めてもらうことを目的としています。当日は親子84組・計172名が参加しました。イベント全体では12の体験講座が実施され、その中で味の素株式会社は「うま味」についての授業を開催しました。授業では4つの体験プログラムを通じて、①味を感じるメカニズム、②「おいしさ」とは何か?、③和食に重要なだしの効果などを伝え、「うま味」に対する理解を深めていただきました。
※一般社団法人和食文化国民会議(略称:和食会議)は、「和食;日本人の伝統的な食文化-正月を例 として-」のユネスコ無形文化遺産登録申請を契機に、和食文化を次世代へ継承するために設立さ れ、その価値を国民全体で共有する活動を展開しています。詳細はこちら ▶
『Ajico Report Vol.6』(2024年10月発行)より
5基本味の役割
うま味は、たんぱく質摂取のためのシグナル
5基本味には、それぞれ重要な役割があります。たとえば、酸味は食べ物の腐敗に気づくためのシグナルであり、うま味は体にたんぱく質の摂取を知らせるためのシグナルです。うま味を感じることで唾液や消化液が分泌され、たんぱく質の消化をスムーズに進めることができるようになります。人間にとって、5基本味を感じることは、危険な食べ物を避け、安全に栄養を摂取するためにとても重要なことなのです。
うま味の発見は、日本の食文化があってこそ
5基本味の1つである「うま味」の成分として知られている昆布のグルタミン酸、かつお節のイノシン酸、干しいたけのグアニル酸は、いずれも日本人の研究者によって発見されました。これらの発見は、「だし」を基本とする日本の食文化があってこその偉大な功績と言えるでしょう。
「うま味」と「おいしさ」の違い
うま味?旨味?旨み?うまみ?
「旨味」や「旨み」、「うまみ」は感覚的なおいしさを意味しますが、「うま味」は甘味・酸味・塩味・苦味と同様に、味の要素である「基本味」の1つ。おいしい味そのものを意味するわけではありません。また単独で味わうことがないため、分かりづらい味でもあります。
うま味を正しく理解し、
おいしく食べて健康づくりにつなげるつなげる4つの体験プログラム
体験プログラム「味の体験授業シリーズ」の教材(PowerPoint)は、下記より無料でダウンロードできます。ぜひご活用ください!